その儀式は、ほんの20分ほどで終わった。
これで本当に、私の所有物件になった。
言葉でこの感情を伝えるのは難しいけど、やっぱりうれしい。
しばらくはマイナスのキャッシュフローなので、不安な面はもちろんあるけど、
長期的なスパンでこれを乗り越えて行くしかない。
がんばろう。
20分の儀式のために集まったのは5人。
仲介担当さん、仲介社長さん、売主である相続財産管理人の弁護士さん、司法書士の先生、そして私。
銀行の2階に用意された個室での手続きだった。
本当は、決済手続きはもっと時間がかかるものだと思うけど、重要事項説明書の内容は週末に聞いていたので、今回の手続きはお金のやり取りだけで終わった。
銀行の行員さんも大きな金額の振込手続きに忙しく手続き業務をされていた。
そう考えると、今回の決済に携わった人はけっこう多い。
言い方は悪いけど、皆さん私の口座から預金を引き出すために一生懸命だ。決済とはそういう場だから仕方がない。
代わりに私は物件の鍵を受け取った。
弁護士さんに話を聞くと、最近は相続財産管理の物件が増えているようだ。
不動産投資の視点では、流通する物件が増えるので悪い話ではない。
だが、ひとり暮らしのお年寄りの方がお亡くなりになっても相続されないということは、そもそも生前から孤独感が多い生活をされていたのではないか?と感じてしまう。
住まいはお一人でも、友人との憩いの場を楽しむことはできるので、孤独感は飛躍した考えかもしれないが、そんなことを考えるとなんとなく寂しい感じがした。
この週末は台風直撃で、物件まで行けるかはわからない。妻からは止められているけど、できれば物件を見に行きたい。
安全第一、それはわかっちゃいるけれど。。。
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